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突然ですが… 順調に3ヶ月が過ぎたある日、突然、ポンプが故障してしまいました。買った時の予感が見事に的中してしまいました。 仕方なく倉庫入りとなっていた10年前に買ったソーラーポンプを引っ張り出し、故障している太陽電池部を分離し、ポンプだけ動かす事にしました。このポンプ、ノズル形状がいまいちで綺麗な噴水がでません。 仕方がないので、秋月電子でDC/DCコンバーターを購入し、DC12VからDC9Vに変換して当面の凌ぎとして使用しました。早く次のポンプを探さなくては…。 |
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ポンプ交換 故障しないシッカリしたメーカー製のモノが欲しい。Webで探すこと1ヶ月、ありました!タカショウさんのGADISシリーズにマーメイド300Lというポンプが。AC100Vを専用トランス経由で12Vで駆動するとか…。ライトやトランスは不要ですが、セットの方が安く手に入る。早速購入しました。少々箱が色あせているようですが…。 届いて開梱早々、がく然。なんと!前代未聞!AC12V駆動?何ですか?これは。試しにDC12Vを入力しても動きません。おそらく単相誘導電動機ですね。これは。と言うことは故障は殆ど無いはず。でもねぇ。 困りましたねぇ〜。返品しても他に使えそうなまともなメーカー製のポンプは無いし…。かと言って、某メーカーさんがされているように、市販のDC/ACインバーターでAC100Vを得て、これをまたトランスでAC12Vに降圧したのでは、変換ロスばかり増えてちっともエコではないですから。よくあんな商品で商売してますね。 いろいろ調べて見ましたが、日本製ではAC12Vモーターは無く、上手い手は無さそうです。これは一丁、自分でDC/ACインバーターを考えるしかないです。 |
第一世代インバーター C-MOSロジック4069UBを使って55Hzの矩形波を作り、バイポーラHブリッジTA8429Hを使ってAC12Vを得ます。シンプルな回路構成で確実に動作します。 これで1ヶ月近くはポンプを駆動しましたが、ポンプの振動(うなり)が大きいことと、消費電力がやたらと多いのが難点です。HブリッジICがバイポーラトランジスタの為か、かなり熱くなりますのでロスが多いのでしょう。 |
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バッテリー交換 12月初旬になると朝夕が冷え込んできます。以前は晴れの日は1日中、ポンプが動いていたのですが、最近は朝方までバッテリーが持たなくなっています。中国製の安物バッテリーの寿命が疑わしいです。 秋月電子にシリコンバッテリーとやらが販売されていて、Webでは中々の評判です。中国の電動バイクの主力電源とかで、寿命がかなり長いとか。12V15Ah仕様で日本製バッテリーと同じ価格のようです。これは今までのバッテリーの2倍の価格です。 早速購入して使っていますが、2日分くらいの電力が貯めれる実力があるようです。これは期待できるかも知れませんね。 |
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第二世代インバーター いろいろなモータードライバー用のICを試してみたのですが、第二世代はC-MOS形式のHドライバーを内蔵したDCモーター専用のTB6559FGというICを採用しています。大変良くできたICで、定電流制御機能が組込まれており、矩形波信号を与えても内部でPWM駆動して電流制限を掛けることができ、余計な電力をモーターに食わせることなく駆動できます。 これのお陰で雨が続いても3日間はポンプを駆動できるようになりました。このインバーターにはだいぶお世話になりました。 応用回路として、お天気の良い日は、屋内の植物育成用蛍光灯を点灯させる回路も追加しました。太陽電池の出力電圧でON/OFF制御していますが、ここで使っている太陽電池は発電用とは別の0.65Wの小さなものです。 制御方法は簡単で小さなリレーを太陽電池で引っ張っています。これでも十分実用に耐えます。ただしリレーはかなり消費電力が低く、60mA程度のものでないと上手く動作しませんでした。(セッティングがかなり困難) |
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屋内植物育成灯 家内がパートに出掛けるようになり、昼間留守がちになって、困った問題が出てきました。リビングルームに観葉植物が置いあるのですが、最近は元気が無いようです。恐らくは日中蛍光灯の光が無くなり、日照不足の状態にあるのではないかと思います。 解決方法として昼間、植物育成用の蛍光灯を点灯させることにしました。蛍光ランプはパナソニックから植物育成用が販売されていますのでそれを利用して、吸収効率の高い光を当てることにします。 蛍光灯は折角ですから太陽電池からの電力を利用することとしました。ですが、蛍光灯の消費電力が20Wもありますので、常時点灯は難しく、日中の日射量の多い時間帯のみ蛍光灯を点灯させています。 |
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蛍光灯はDC12V用に改造しています。ボズシ工房という会社が信頼性の高い蛍光灯用のインバーターを多く揃えています。価格も手頃で、5年前に買った熱帯魚用蛍光灯インバーターは今でも何の問題もなく稼働しています。某○○キットの商品は3年で動かなくなりましたが…。 今回は、DC12V入力で18Wの直管蛍光灯が駆動できるインバーター基板を購入しました。インバーターは本格的な4線式です。 高周波電流が流れますので、結線類は全て撚り線に変えます。 |
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土日など昼間、人が居る時は部屋の蛍光灯が点きますので、無駄な点灯をさせない為に、光センサーで部屋の明るさを検知するように工夫しています。 センサーは共立エレキットからCdSセンサー点灯キットを購入しました。欲を言えばチャタリング防止回路を強化して欲しいです。 灯具側面の丸穴は、昔使ったシャーシパンチという道具で空けています。真空管時代のツールですので、もう売っていないかも知れませんね。 |
庭園灯のLED化 冬休みが近づく頃、噴水ポンプが夜間も動いているのは余りにも寒々しく感じます。しかも無駄な動作でエコではない。 例年、この頃になると何故か庭園灯の電球が良く切れます。12Vウェッジ球なので、都度オートバックスに走ることに。面倒なので、秋月電子で売っている@800円のLEDに取り換えてみた。庭園灯は8台あるので、少し痛い出費ですが、毎年@190円の電球代が掛かっていたので、5年目で元が取れる計算です。10Wの電球が1WのLEDで賄える、しかも8台分。これはエコですね。 |
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DC出力制御盤の開発 庭園灯は都合良くトランス式の12V点灯なので、昼間蓄積した太陽電池の電力で賄いたいという気持ちに駆られる。更にエコですね。初期から較べると80W×8時間×365日=233.6kWh/年の節電。これはやらない手はない! 制御盤には太陽電池の出力を測定するアナログの電圧計と電流計があるが、頭の中で瞬時に電力を計算することはできない。やっぱり、今何W発電しているか表示させたい。 でも最初に作った制御盤はチャージコントローラー、バッテリー、インバーターで満杯、もう他の機器を入れる余裕はない。 早速プラケースとLED表示器、デジタル電圧計を買込んで先にケースがだけ出来てしまった。我ながら良くできた仕上がりである。後は中身を考えよう。 |
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個別に回路検証を行う 制御BOXの回路構成は以下の通りとする。 ・ポンプ用タイマー回路 →市販のパナソニック電工製DC12Vタイマーを活用する。時計廻りの設計が困難と判断した。多分、作るより買った方が安い。 ・PWMインバーター回路 →疑似正弦波を使った本格的なインバーターを検討する。市販品はAC100V出力なのでNG、しかも正弦波インバーターは5万円以上する高級機にしか採用されていない。 ・DC電流計回路 →アナログ乗算器を使った回路を検討する。デジタル回路は誘導雷に弱く、太陽電池向きではないと考えた。PICマイコンの知識も無い。市販品はあるが何と7万円!足下見るなよなぁ。ホームセンターで売っているエコワットはAC100V専用、電流だけ計っているようなので安くできるのかも。 ・太陽電池をセンサーとした回路 →太陽電池の電圧のみで屋内灯と庭園灯の制御ができないか検証する。 |
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DC電流計の実験 アナログデバイス製のAD633JNを使用し、シャント抵抗と分圧器で計測、電源は絶縁型のDC/DCコンバーターを使用 原理検証はできたが、出力がmVオーダーではノイズの影響を受けて安定した計測はできない。後段にアンプが必須。それにしても精密抵抗器のお値段が高いですね。 |
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センサー制御の実験 デュアルオペアンプをコンパレーターとして使用し、太陽電池の出力電圧に応じてリレーをON/OFFさせる。 夕暮れ時の検出は可能だが、昼間の太陽電池出力を電圧だけで制御するのは困難である。頻繁にリレーがチャタリングするので、ホールド回路がないと使い物にならない。 |
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PWMインバーターの実験 市販の正弦波発信器(キット)とPWM用IC(TL494)、HブリッジTB6559FGを組合せた。 数分間はポンプを駆動できる。回転は滑らかだが、Hブリッジが異常加熱でストップする。正弦波信号の出力レベルが低く十分にPWM-ICを駆動できないと思われる。 |
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統合制御基板プロトタイプ 机上で改善策を考えるも回路規模がどんどん大きくなり、ユニバーサル基板では手に負えないと判断、プリント基板を起こすことにした。 DC電力計回路はほぼ完成領域にある。センサー制御回路は、太陽電池の電圧でなく、出力電力でセンシングする方式に変更し、タイマー遅延回路を付加した。屋内灯はこの方式でほぼ制御が可能と判断、庭園灯はやはり太陽電池の電圧の方がピッタリくる。 加えて実使用上、大きな問題が発生、チャージコントローラのMPPT制御が悪さをする。時々、太陽電池電圧を0Vまで下げる動きをするため、庭園灯回路が誤動作する。積分回路などで一定時間のトリガー電圧の継続検出が不可欠である。(いわゆる長押し検出が必要) PWMインバーターは、正弦波発信器とμPC494の組合せでは上手く動作しない。データシートを見る限り使えそうだが、メーカー曰く「そのような用途ではありません」と冷たいお返事。 なお、今回はHブリッジICではなく、C-MOSタイプのパワーFETアレイとフォトゲートドライバーを使用した。どうもμPC494からのゲートドライブ電流が十分に取れずパワー段が駆動できない。仕方なく予備回路4096UB使用の矩形波で駆動し、急場をしのぐ。 基板裏面は度重なる設計変更で、ジャンパ線と裏部品、パターンカットの傷跡が残る。無残な姿。でも着々とノウハウが貯まる。この基板はかれこれ半年近くも実使用しました。(お疲れさま) |
PWMインバーターを一から設計 市販のICを活用して手抜きを考えたのがそもそもの間違い。原理原則に立ち返って、基本から全て自前で設計し直すことにした。即ち、正弦波発振+信号反転+三角波発振+コンパレーターをオペアンプを使用して丁寧にディスクリートでPWM回路を組んだ。 設計した回路を検証するために、ブレッドボードという便利な道具を使ってみた。基板サイズは大きくなるが、けっこういける。組立時間もそれほど掛からない。穴位置が独特なので頭の体操をしているようで、組立は結構楽しい。 |
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1ヶ月の信頼性テスト テスターで動作状況を確認して、いざポンプに接続、変調率(正弦波出力)を上げてゆき、わずかに過変調(正弦波出力>三角波出力)となったところで、見事にポンプが起動、回路変更なしで一発成功、ブレッドボードの威力は恐ろしや。この時のボード出力はAC9V,58Hz,Duty50.8%である。回転は極めてスムースで振動は皆無、耳を澄ますと僅かに「ジーー」という音がモーターから聞こえる。(変調周波数は2.2kHz) Hブリッジがかなり熱くなる。触れない程ではないが、心配なのでこのままテスト運転を続けることにする。モーターの回転は極めて安定している。ボードを密閉式プラボックスに収納し1ヶ月間テストしたが、何ら問題がなかった。 試験は終了とし、過去の実験結果とノウハウを終結させて本番設計に入ることにする。 |
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統合制御基板の完成 過去の知見と実験結果を全て盛込んだ制御基板が完成しました。 一点だけ残念なのは、裏パターンを1個所間違えてしまったことです。でも全て設計通りに動作しました。 回路にご興味のある方には設計情報を公開させて頂きます。自分で製作される時の参考にして頂ければ幸いです。各資料は無断転載禁止です。 なお、製作時点で既に廃番となっているパーツがありましたので、十分な確認をしてから製作に取り掛かって下さい。
上記データをご覧になりたい方はご連絡ください。また、実装前のジャンパ済みのプリント基板が残っています。ご希望の方には有償(@15千円)でお分けしたいと思います。メールにてご連絡ください。 |
制御盤への組込み 最終基板は、プロトタイプと取付穴や端子台配列が共通となっています。その為、ボックスへの組込みは短時間で終了しました。所定の配線を終えて、チェックしチャージコントローラーへの電源線をつなぎます。その後、ACアダプターの電源をつなぎ、最後に太陽電池をチャージコントローラに接続して完了です。 電源チェック用のLEDが全て点灯しています。電力表示は妥当なW数を示していることが、隣の制御盤の電圧計と電流計から読み取れます。 なお、ポンプはタイマーのスイッチを手動でONにしてポンプを一旦起動してから、自動に戻します。ポンプ起動成功! ちなみに、タイマーSWの下にある回路は、市販のDC/DC昇圧コンバーター(AQV-2587)です。屋内蛍光灯の安定稼働のため、チャージコントローラの出力が10.5Vまで下がっても、蛍光灯に13.8Vの一定電圧が供給されるようになっています。屋内配線長が20mありますので、AWG20のケーブルを使用しても0.8Vの電圧ロスが発生します。蛍光灯直前では13V供給されています。なお蛍光灯インバーターは10.8V以下では起動できませんでした。(カタログでは10.5Vですが) |
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新システムの完成 季節は6月となり、あと少しで一周年になります。何とか暑くならないうちに完成できました。配線の目隠しチューブも装着して、中々の出来栄えです。水鉢も掃除して、ホテイアオイも入れました。 夕日が落ちて太陽電池電圧が3.5Vを切るとLED庭園灯が点灯します。(赤ランプ) 午前6時から午後6時まではタイマーによってPWM疑似正弦波インバーターが起動し、ご覧のように非常にスムースなポンプ駆動が実現されます。(緑ランプ) 太陽電池の出力が15Wを超えるような時間帯では、屋内の植物育成灯が点灯します。(黄ランプ) 夜間は少し電力が足りず、ACアダプターから電源供給しているようなので、次回は太陽電池の増設を行う予定です。 また植物育成灯の消費電力低減にLED化に取組む予定です。 乞うご期待! |
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水鉢冷却装置の制作(2023.7.2) ご無沙汰です。水鉢を設置してから毎年夏を迎える度に。水温が32℃を超えて、メダカにも植物にもダメージを与え、気になって居ました。 以前、60cm水槽で使って居た、自作のペルチェ冷却装置を改造して、水鉢でも使えるようにしました。 効果は抜群、外気温34℃でも、水温は28℃に抑えることができました。ただし。冷却能力が低いので、夜中も冷却を続け、朝方には水温が22℃程度まで下がります。メダカなので余り影響はないと考えます。
自作ペルチェは、中古の自動車用のクーラーボックスから、冷却装置を取り出し、冷却側にアルミフィンを取り付けて、水に浸かるようにして、放熱側のアルミフィン(元から着いているもの)に、12V用の100mm角ファンを取り付けるだけのシンプルな構造です。
電力が大きいので、当所では太陽光発電にはつながず、別電源で使用しています。中古クーラーボックスをお持ちの方、ぜひお試しください。 |
冷却側の黒い放熱器が、水に浸かるように設置、白い放熱器は放熱側 |
設置にはアルミCチャンネル(15mm角)を使用 |
最低温度は22.5℃(温調なし)、熱帯夜で夜中でも28℃ |
日中の状況、気温34.3℃、水温28.2℃(温度差6.1℃) |
ペルチェ素子の交換 自作ペルチェの消費電流を計ったところ3Aを常時消費しているようです。少し冷え方が悪いので、ベルチェ素子の交換をすることにしました。製作過程を公開します。
Amazonで入手可能なペルチェ素子を調べてみると、12Vで使用できるものとして、40mm角のTECI-12710という素子が大電流タイプとしてはポピュラーのようです。最大電圧15.7V、消費電流10Aのようですが、特性表がないので、12V入力での性能は不明です。 現行の自作電源は12V5Aまでですので、市販のACアダプターで入手可能な最大値10A品を購入することにしました。(家の中で自動車用のクーラーボックスが使えると謳った商品)
ペルチェ素子の使い方は色々なサイトで公開されていますので、参考にしてください。気を付けるべき点は、放熱のようです。素子の温度が140-150℃になると内部のハンダが解けて破壊するようです。(おそらくビスマス系のハンダでしょう)
また、無闇に素子に流れる電流を増やすと、素子の消費電力(電流の2乗)が増えて、放熱が追いつかなくなり、思った程、冷えない状況になるようです。諸説あるようですが、素子の最大電流の半分くらいで使用すれば、最大効率が発揮できるようです。入力電圧と電流値はノンリニアのようですので、実際にやってみるしかないですね。 |
旧部品を取り外した状態(放熱側のアルミ放熱器、元々のクーラーボックスの部品です。) |
新しく購入したペルチェ素子を放熱用シリコンで貼り付ける。 |
冷却側にも放熱用シリコンを塗布、リード線をセロテープで仮止めする。上下の放熱器は、写真のM4ネジ2箇所で固定されているだけです。 |
上下の放熱器の隙間に、シリコンシーラント(浴室用のシリコーンコーキング)をたっぷりと注入し、はみ出たシリコーンを削ぎ落とす。 |
リード線引き出し口は念入りにシリコーンをコーキングする。(見た目は気にしない。防水性能が重要です。) |
12V投入時の実測電流は、5.58Aである。ファンモーターの消費電流が0.23Aなので、ペルチェ素子の消費電流は5.35Aとなり、最大電流のほぼ半分である。(なるほど) |
噴水の水がCチャンネルを伝って、鉢の外に流れるのを防止するため、水抜き穴を各1箇所追加 |
しかし、結果は大失敗だ。気温37℃に対して、水温は31℃、これでは消費電力が増えただけ。 |
考察 ペルチェ素子による冷却は、素子の自己発熱(P=I*E)と吸熱の両方を放熱器によって、放熱させなければならないが、放熱器の容量が小さすぎて、吸熱量が落ちていると考える。
A級オーディオアンプ制作でも経験したが、アルミ放熱器の限界は意外と低く、放熱器を大きくしても、熱の広がり方(熱貫流率)に限界があるため、思ったように冷えない。 |
ヒートパイプ方式の冷却機構
同様の悩みはパソコンのCPU冷却にもある。近年、CPUの高速化に伴い消費電力が増えて、200W以上の放熱が必要になる場合がある。マニアの自作パソコンではヒートパイプを使った冷却機構が流行っている。
もともとヒートパイプは構造が複雑で高価であったが、パソコンの普及で、下手するとアルミ放熱器より安い価格でヒートパイプ方式の冷却器が手に入る。 Amazonで探してみると、ウオルテックの200W放熱器が2千円ほどで入手できるようなので、それを利用することにした。 CPU用のブラケットが付属しており。ブラケットの穴サイズ(CPUが嵌まる部分)は、約39mm角で厚さが3mmである。これに対応する市販のペルチェ素子は、40mm角で厚さ3.5mmの12708である。(ブラケット穴の加工が必要、ブラケット厚さより上に放熱面がくる必要がある。) 12708素子のスペックは15.2V8A時に77Wの吸熱性能である。自己発熱は122Wであるので、199Wの放熱器を使用すれば、理論上は100%の能力を発揮できる。 順を追って製作過程を説明する。細かな事は各自の想像を膨らませて欲しい。部材は全て市販品で、放熱器付属パーツとホームセンターやカーショップで入手できる。
製作過程抜粋 |
CPUブラケットを削っているところ。4辺を0.5mmずつヤスリで削り、リード線の取り出し口を設ける。 |
ペルチェ素子12708を嵌め込んだところ。型番が書いてある方が吸熱側なので、下(アルミ放熱器側)にする。(素子に単三電池を繋げれば微かに温度差がでるので指先で判別が可能だ)後でコーキングするので、アバウトで良いが、素子に無理な力を加えると割れるので、穴は大きめに加工する。 |
吸熱側(水に浸かる側)の放熱器の加工を行う。放熱器は80x100x27mmを使用した。CPUブラケットに4箇所切り欠きがあるので、その位置に合わせて、M3タップ加工を行う。(下穴2.4mmでM3のタップを切る)CPUブラケットとアルミ放熱器の接続は、ブラケットにコーキング剤を薄く塗ってから、M3サラネジで先ほどの4箇所を締結する。(平ワッシャを入れる) |
放熱器を組み上げたところ。 いきなり画面が飛んでいるが、CPUクーラーの組み立て説明書に従い作業をすれば、ここまで辿り付ける。4隅に支持部材のLアングルを取り付けているが、ここは後で説明する。 |
ヒートパイプ放熱器とブラケット、ペルチェ素子の間にコーキング剤をたっぷりと充填する。(私は、ボンド変成シリコンコークを使用した。早く乾くのでお薦め) |
支持部材はホームセンターで売っているSUS製のLアンプルを使用した。水鉢の寸法や水面高さに合わせてブラケットは選択されたい。穴は3mmのものが良い。 |
ペルチェ素子に流れる電流を測定しているところ。12V6.27Aで約75Wだ。ペルチェ素子の特性表がないので、正確には分からないが、吸熱量が電流と比例するなら、約60Wを吸熱する。トータル放熱量は135Wで余裕だ。ヒートパイプの性能、恐るべし。 |
トータルで組み上げた状態。アルミCチャンネル(15mm角)を使って構成している。ファンモータの配線は、コネクターの1番表示がマイナス、2番がプラス、3番と4番は使用しない。これでもファンはフル回転状態になる。ファンのフロー方向が示されていないが、ウオルテックマークのある側が外側で、風をフィンに当てるように設置する。風量はそこそこあるが、とても静かだ。 |
配線処理は、エーモンの「かんたん接続分岐コネクター」を使用している。これなら、冬場の暖房に向けてペルチェ素子に流れる電流方向を容易に変更できる。 |
従前から使用している水槽用フィルターである。水温が下がると結露するようになった。(夜中は設定温度の20℃まで下がる)
これはかなりの熱損失だ。折角冷やしても、この部分で外気温の影響を受けてしまう。
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フィルターに梱包用のプチプチを巻いて断熱対策を行う。初の試みだ。 |
上から見た写真、水鉢に対して冷却システムがかなりの面積になる。 |
ある日の朝方の水温。この日は夜中の外気温は25℃程度まで下がったため、設定温度(20℃)付近で制御されているもとのと思われる。かなりの高性能が期待できる。 |
ここからは、1日の様子、昨晩は30℃の熱帯夜であった。朝方5時頃に25℃まで下がっている。写真は朝8時頃の外気温と水温。温度差6.7℃、まだ水の熱量があるので、水温は十分に低い状態で、水温上昇はこれから。 |
午前10時頃の様子。温度差10.5℃、これはかなりの冷却性能だ。今日も快晴に近い青空だ。 |
午後1時、最も気温が高くなる時間だ。温度差11.1℃、素晴らしい冷却性能だ。水温は28.5℃で熱帯魚も耐えうる温度である。メダカも睡蓮も元気だ。 |
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やまかず太陽光発電所 紹介ページ |
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30Wベランダ設置型 太陽光発電システムの製作 |
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100W屋根設置型 太陽光発電システムの製作 |
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リモートモニタリングシステムの製作 |
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市販チャージコントローラー 実試用評価 |
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LED植物育成灯の製作 |
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LED熱帯魚用灯の製作 |
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蓄電池の大容量化に欠かせない循環電流防止装置 |
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ベランダにフットする2倍電圧システムの製作 |
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進化し続ける循環電流防止装置(理想ダイオード採用) |
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リチウムイオン電池の導入 |
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